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京都大学 産官学連携本部 川口真也 平成29年12月19日発表

Fast Ca2+ buffer-dependent reliable but plastic transmission at small CNS synapses revealed by direct bouton recording.

  • ◯, ◎Shin-ya Kawaguchi, Takeshi Sakaba
    (◯:筆頭著者名, ◎:代表著者名)

Cell Rep, 21, 3338-3345. (2017).

中枢神経系シナプスの多くは、1ミクロン程の微小構造で高速情報伝達を行うため、直接機能解析することが難しく、不明な点が多く残っています。そこで、私たちは分散培養した小脳顆粒細胞軸索のシナプス前部からパッチクランプ記録することに挑戦し、小型シナプスの機能メカニズムを解析しました。顆粒細胞軸索をEGFP標識することにより表面が露出したシナプス前部へ電極を狙い定めることが可能となり、シナプス前Ca2+電流や細胞膜容量変化とシナプス後細胞の応答を同時測定しました。こうした実験から、顆粒細胞軸索のシナプス前部には、Ca2+チャネルと緩く機能結合した約20個の即時放出可能なシナプス小胞があり、それらはエキソサイトーシス後に高速補充されること、また細胞内Ca2+緩衝により情報伝達強度やその可塑性が厳密に調節されることが分かりました。こうした特性は、リソースが限られる微小シナプスの、高信頼性かつ柔軟な情報伝達を実現する洗練されたつくりを反映すると考えられます。




図 小脳顆粒細胞シナプスの直接パッチクランプ記録による機能解析

A, 培養顆粒細胞軸索のシナプス前部(黄矢頭、EGFP標識)とシナプス後細胞からの同時記録。B, シナプス前Ca2+電流と細胞膜容量増加、およびシナプス後電流とそこから算出された膜融合した小胞数の時間経過。C, 顆粒細胞シナプス前部の機能設計の概要。

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